鬱病で悩むあなたとともに・・・ うつ病闘病記−うつ病を知る

| HOME | 治療方法服用中の薬

■うつ病とは
脳の機能障害として起こってくるうつ病や、そううつ病、ストレスや環境要因によって起こされるうつ状態などがあります。そのほか、甲状腺など身体的な要因によって起こってくるものもあります。国際的な調査では、
世界人口の5%が「うつ」にかかっていると言われています。誰にでも起こりうる病気と言えるでしょう。
うつ病は、精神面、身体面にいろいろな症状が現れます。それらを原因別に「身体因性うつ病」「内因性うつ病」「心因性うつ病」と分類されてきましたが、最近では症状の程度と持続期間による分類(重症のうつ病である「大うつ病」と軽症のうつ病)が行われるようになってきました。
うつ病の知識が広まってきたとはいえ、軽いうつ病に悩む人たちは普通に見えるために、「
単なる甘えだ」と誤解されたり、本人が病気だと気づかず、適切な治療を受けないでいたりする場合もあるようです。以前は、うつ病になると外出できず、なにもできなくなるという人が大半でした。しかしこのごろでは、つらくても職場や家庭でなんとか仕事をこなしている人が増えています。ただし、うつ状態が2年も3年も続くといった新しいタイプのの増加がめだっています。
うつ病患者では脳内の神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンの量が減少し、情報伝達がスムーズに行われていないことがわかっています。つまり、うつ病は脳内の神経伝達物質の働きが悪くなっていることから起こる疾患で、
決して気持ちの持ちようや精神論で解決できるものではありません
血圧と同じように、症状によってはきちんとした服薬などが必要なのです。
うつ病も風邪と同じようにさまざまな症状を引き起こします。ただ、風邪と少しだけ違うのは、
症状が心と体の両方に現れることです。特にこれといった原因もなく、下記のような症状が2週間以上も続くような場合は、うつ病を疑ってみましょう。
意欲の低下 抑うつ気分 不安・イライラ感 身体症状
なにをしても楽しくない
やる気が出ない
興味が持てない
なにをするのもおっくう
集中力が落ち、仕事を能率よくできない
人と会いたくない。人と一緒にいたくない
判断力の低下
考えがまとまらない
決断できない
根気がない
家事や日常生活ができない
いままで好きだったことにも打ち込めなくなる
新聞を読む、テレビなどを見る気がしなくなる
ほとんど毎日憂鬱な気分である
気分が落ち込む
悲しみを感じる

ささいなことで不安になる
イライラする
落ち着かない
寝ても覚めても、悲観的なことや心配事を考えている
眠れない、頭重感、頭痛、めまい
食欲不振、胃部不快感、便秘、口が渇く
肩こり、背中や腰などの体の痛み
息苦しい、動機がする
手足のしびれ、イヤな汗や寝汗が出る
排尿困難、性欲低下、月経不順

                                               ▲ページのトップへ
■うつ病の原因
うつ病の原因は特定されていません。いくつかの要因が関係して起こってきます。
例えば、
  • 愛する人や親類などとの離別や死別
  • 結婚、引っ越し、転勤、昇進や進級などによる環境の変化
  • 日ごろの人間関係のトラブル
  • 出産直後から数か月間、ゆううつな気分が続く(産後うつ病)
  • 秋から冬にかけて体調を崩し、春になると治る(冬季うつ病)
  • その他、悲しいことや苦しいこと、悩み
生理学的な条件としては、ノルアドレナリン、セロトニンなどの脳内化学物質の働きが悪くなりやすい体質を持っていることがあげられます。
うつ病は、病気の状態であって、やる気のなさで起こってきているものではありません。遺伝や性格だけで起こってきているものでもありません。
まじめで責任感の強い、几帳面、仕事熱心な人がうつ病になりやすいともいわれています。そんな人が、ストレスの多い環境や、急な生活環境の変化などに出会ったとき、うまく対応できず、病気の状態になるとも考えられています。
うつ病のときは、脳内の神経系伝達物質が正常に働かなくなって、病気の症状を引き起こしていると考えられています。
自分を現実的にとらえにくくなり、価値のない人間、なにもできないダメ人間、生きていても仕方ない人間とした見えなくなります。そんな状態が自殺につながります。周囲が十分注意して、自殺を予防することがなによりも大切です。
                                                ▲ページのトップへ

■うつ病の診断
症状の程度と持続期間によって、
重症のうつ病「大うつ病」、軽症のうつ病(気分変調障害)に分けて、診断方法が決められています。
【大うつ病の診断】
下記の9項目のうち5項目以上が、1週間以上にわたって続く場合に診断されます。
  1. うつうつとした気分が続いている。
  2. なにをしても興味を持って取り組めないし、喜びも感じられない。そんな気分が続いている。
  3. 体重が減少したり、増加したりする。または食欲がなくなったり、逆に増進したりする。
  4. 十分な睡眠が取れなかったり、睡眠過多になったりする日が続いている。
  5. あせってイライラしたり、まるで元気がなくなったりする状態が続いている。
  6. わけもなく疲れやすくなったり、気力が減退したりする状態が続いている。
  7. 自分はまったく価値がない人間だと思ったり、罪深い人間だと思いこんだりする状態が続いている。
  8. 思考力や集中力がなくなって、判断力・決断力がない状態が続いている。
  9. 死について考えるようになった。特別な計画はないが、自殺したいと繰り返し思ったり、どうやって死のうかと考えたりする。
【軽症うつ病の診断】
次の2点に当てはまる場合に、軽症うつ病の可能性が高いと診断されます。
  1. ゆううつで不安、イライラした気分(抑うつ状態)がほとんど1日中続く日が多く、少なくとも1年間同じ状態が続いている。
  2. 抑うつ状態に加え、下記の6項目のうち少なくとも2項目以上が1年〜2年も続いている。
  • 食欲減退あるいは過食
  • 不眠か過眠
  • 気力の低下または疲労
  • 自尊心の低下
  • 集中力の低下または決断困難
  • 絶望感
                                                 ▲ページのトップへ
■うつ病患者への接し方
家族や同僚にうつ病の人がいたら、まわりの人は次のことに注意してください。
不用意に励まさない
患者は期待にこたえようとして、疲労しきった心身にムチを打って、かえって負担になってしまいます。「がんばって!」と励ますより、まずは休養を勧めましょう。
気晴らしに誘わない
人と一緒にいることが苦痛に感じてしまうことがあります。気晴らしに食事や旅行などに誘うと、かえって悪化してしまう場合があります。
症状がひどいときは受診を勧める
心の症状で受診することは特別なことではないことを強調し、医師の治療を受けることを勧めてください。
本人の言動に注意する
自殺を考えるほど深刻な状況に陥っている場合、言動にそのサインが表れていることがあります。注意深く見守り、自殺願望が疑われたら早急に医師などに相談してください。
                                                  ▲ページのトップへ
■うつ病の受診率
うつ病は非常に罹患率の高い疾患で、各種の地域調査によると、うつ病の有病率は人口の約5%と言われています。
決してあなた一人じゃないんです。「仲間」はいっぱいいます。安心してくださいね。(笑)
しかし、実際に受診をしているうつ病患者は少ないようです。
受診率が低い理由は、うつになりやすい人は非常にまじめな人が多く、うつ病を病気ではなく、自分が精神的に弱いからだと考えて専門家の助けを受けようとしなかったり、受診のために会社などを休むことに抵抗を感じることが多くあるようです。また、うつ病は身体症状も出やすいので、疲労感、頭痛、肩こり、腰痛といった身体症状にうつ状態が隠れて見えにくいこともあります。
近ごろではマスコミなどでも報道する機会が増え、うつ病患者に対する認識不足、「怠け病」といったような冷たい目で見る職場も少なくなってきました。あなたも、
うつ病ではないかと思ったら、迷わず精神科の門をたたきましょう。私のように長期化して苦しむ前に。
                                                  ▲ページのトップへ
■仮面うつ病
気分が憂鬱になり、元気がなくなってしまう・・・。うつ病とは、そんな心の病気であることを理解する人が増えてきました。しかし、うつ病の中には、うつ病本来の精神症状がめだたず、体の病気のようにしか見えないものがあります。
うつ病でありながら体の症状が前面に出てくるために、体の病気という仮面をかぶったうつ病という意味で「
仮面うつ病」と呼ばれています。
「仮面うつ病」の人が訴える主な症状は、頭痛、肩こり、腰痛、めまい、食欲不振、疲労感といった不定愁訴であることがほとんどです。日常的によく見られる、ごくありふれた症状であることが特徴です。そのため、本人はもとより、一般診療科の医師からもなかなか正しい診断がもらえず、本当の病名に行き着くまでに時間がかかってしまいます。
                                                  ▲ページのトップへ
■うつ病は「心の風邪」
うつ病は「心の風邪」・・・。この言葉もやっと広く世間一般に知られ始めましたね。
うつ病は誰もがかかる可能性のある病気(特に勤勉実直な日本人は多いかも)であり、治療をすれば必ず治る病気であるという意味です。
世間体など気にしないで、勇気を持って精神科を訪ねてみましょう。それがあなたを早くうつ病から解放して、明るい日常生活を取り戻すための最善の方策なのです。
                                                  ▲ページのトップへ
■うつ病の有名人
過去から現在まで、うつ病に悩んだ有名人は数え切れないほどいます。どのような人物がいるのか、ちょっと調べてみましょう。いずれも大きな仕事を成し遂げた人たちから、現在も第一線で活躍している人までさまざまです。言ってみれば、
うつ病になる人は偉大な人といえるかもしれませんね。(笑)
【文学者】太宰治、有島武郎、宮沢賢治、岡本かの子、吉行淳之介、山口瞳、夏目漱石、トルストイ、ゲーテ、ヘミングウェイ、カミュ、ドストエフスキー、バルザック、島尾敏雄、梶井基次郎、谷沢永一
【芸術家】ミケランジェロ
【作曲家】チャイコフスキー、シベリウス
【科学者・心理学者】ダーウィン、フロイト
【政治家】リンカーン、チャーチル
【マスコミ・芸能関係者】倉嶋厚(気象キャスター)、竹脇無我(俳優)、小川宏(アナウンサー)、高嶋忠夫(俳優)
                                                  ▲ページのトップへ

お便りはこちら


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送